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猫背が直ったとき私の視界は少し広がった

リニューアルしたDress & Dineでは、たくさんのモニターさんが30日プログラムに取り組んでいておられます。

その中のお一人の呟きに、

“猫背を直したい”

というものがありました。

それを読み、自分が子供の頃からずっと猫背で注意され続けていたことや、いつの間にか直り、むしろ姿勢が良いと褒められることが多くなったことを思い出しました。

人によって猫背の理由は色々あるかもしれません。
私の場合は、それが身長の高さでした。

物心ついたときからと言うか、記憶のある幼稚園の頃から私は背が高く、並ぶときはいつも後ろから1番とか2番目とか。

中学1年の時には167cm ありました。 ちなみに今は172cmです。
幼い時はともかく、お年頃の私には同級生の男子よりも背が高いことはコンプレックスでした。

目立ちたくなくて、いつのまにか猫背になっていたような気がします。
そして思春期のそういう思いは強く、親にいくら注意されようと、保健の先生に側弯症の弊害を言われようと治るものではないのです。

結局、私の猫背は大学の頃まで続きました。
それが変わったきっかけはいくつかあったように思いますが、1つは大学の時のアルバイト。

六本木にある有名なカフェでウェイトレスのアルバイトを始めた私は、そこにいるバイト仲間の同い年ぐらいの女の子達がとても堂々としていることに目を奪われました。
皆、姿勢がとても良いしはつらつとしていて、颯爽と歩くかっこいい女の子達だったのです。
そこで私は、堂々としてるって何てかっこいいことなのだろうと目を見開いたような記憶があります。

そしてそのあと間もなく、大学の夏休みを利用してボストンに2ヶ月ほど短期留学をしたことがありました。 
この街で、自分よりもずっと身長も骨格もしっかりしている女性が胸を張って街を歩いていることに私は感銘を受けたのだと思います。

背が高いことは悪いことでも何でもない。
むしろ愛すべき自分の個性なのだ。 
自分を人とを別にする個性なのだとようやく認識したようでした。

それからは意識して肩をぐるっと後ろに回し、胸を張り堂々と歩くようになりました。

そうやって頭をまっすぐ前に向けていると、例えば朝の通勤電車の女性車両で立っていると、ふと私の頭がひとつ抜き出ていて車両全体が見えたりします。 日本女性の平均身長は160cm 前後でしょうから、頭の上から見渡せるのも当然ですね。

前の私だったらそんな光景にがっかりし、ますます背が丸くなっていたかも知れません。
でも自分の特徴を良しとして認めることができていた私には、それがむしろ清々しい光景と言うか、私にしか見えない光景だと思えてクスッと笑う余裕があったのでした。

人は誰でも何かしら体に対するコンプレックスがあると思います。
私は身長に関しては克服しましたが、今でも他にいくつでも挙げられます。
これからも全部が克服できるわけではないでしょう。

でも、それまで自分が引け目に思っていたところがそうではなく、むしろプラスに転じた時、きっとそこから見える風景は少し変わるのだと思います。
私が満員電車の中で微笑む余裕ができたように、ちょっと見方を変えることで自分に余裕が生まれ、人に優しくすることもできるのかも知れません。

今、あなたが何か自分の体についてコンプレックスに思っているなら、それをあなたの個性として生かすもよし。
あるいは、やっぱり気になるから変えたい。 そして変わった後の、新しい風景を見たいと思うなら、私たちがそのお手伝いをできるかも知れません。

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