パーソナルスタイリングがハッピーにできる人は?
パーソナルスタイリングって、誰のためにするのでしょう。
もちろんサービスは依頼下さったクライアントのためにするものなのですが、ではスタイリストがそのサービスを行うのは何のためなのかしらん。
私がクライアントのためにコーディネートをして嬉しいと感じるのは、似合って気に入ってもらえる服が見つかったり、それまでは思い付かなかった新しい組み合わせを見つけたり、結婚式参列など特別な目的があるなら、それに合った装いが整ったとき。
そういう時に、あぁ良かったと喜びと安堵を感じます。
つまり、自分が楽しいからやっているということになります。
自分が楽しいからしているということ=自分中心な私
という気がして、これまでの私には後ろめたい気持ちがありました。
先日、起業家の女性にお話を聴く機会がありました。
彼女は地方でビジネスを興し、活躍されています。
その彼女がこう言いました。
”私は、この○○市のためにこの事業をしている。
そして、△△県のためにしている。
もっと言うと、日本のためにしていると思っている。”
彼女の言葉を聞いて、はて私はそんな奥深い意義を持っているだろうかと、改めて考えることになりました。
スタイリングをする時に、いつも私の根底にあるものは
”その人が自由になるように”
ということです。
これが、私の仕事の意味なのかも知れません。
何を着るか決める時には、自分の立場や参加する行事、イベントによって規制があることが多いと思います。
仕事で講師をするならそれらしい格好、婚活なら好印象を持たれる装いなどなど。
ただ、このような一般的なドレスコードや今まで普通とされていたコーディネートは参考程度でよいと私は考えています。
私が大事にしたいのは、
- クライアントがどんな人なのか
- その日はどんなイメージや色のものを着たいのか
- 奥底に持っている価値観はどんなものか
時には、
- 何から自由になりたいのか
という問いかけにもなる気がします。
あるべき姿という刷り込みは強いものなので、できる範囲で、タマネギのようにそっと1枚1枚取り除けたら幸い。
そうやって現れるその人の本当の望みを、バランス良いひとつのコーディネートの形にしたいと思っています。
コーディネートされた自分の姿を見て笑顔になる時、その笑顔の後ろには解き放たれた何かがあるような気がします。
もしかしたら日頃の育児、残業続きの仕事に忙殺されている自分からの解放かもしれません。
常識とされている規範からの自由なのかも。
私は女性がよりハッピーになるためにスタイリングをしているのかも。
そう考えると、ほんのり抱いていた、自分が楽しいからしている仕事という罪悪感が少し晴れました。
自分が幸せでないと周りも幸せにできないと言われます。
そう考えると、利己と利他は溶けて融合しているような…?
在宅時間が長い今、パーソナルスタイリングまでしなくとも、クローゼット整理をするだけでもかなり自己肯定感が上がるはず。
スッキリしたクローゼットは、前とは違う新鮮さがあります。
ご自分でコーディネートするのも断然楽になるので、ぜひお試しください。