ひんやりと、でも温かいガラスの美しさ
しばらくアートに触れられていなかったので、竹橋にある インゲヤード・ローマン展@国立近代美術館工芸館へ。
北欧を代表するデザイナーであり陶芸家です。
日本とスウェーデンの外交関係樹立150周年を記念した企画とのこと。
ちなみに工芸館自体も、1910年築の美しいレンガ造りの重要文化財です。
シンプルで研ぎ澄まされたデザインの、グラスや器。
見ているとこちらの感覚までピンと張り詰めてくるような、心地よい緊張感があります。
ガラスは光を通し、通った光に色づいた輝きが灯る。
影もアートになるのだなあ。
各テーブルには、デザイナーが作品について語る映像も流れています。
特に、2部屋目にある”スノーペインティングガラス”にまつわる映像は必見。
彼女自身の美しさはもちろん、
- クリアなガラスでキャリアを積み、成功を収めてからも、絵付けの技法を変える柔軟性
- 自らに課題を課し、それをクリアすることで得られる満足感
この2つが、彼女を有名デザイナーたらしめているのだと納得しました。
クリアなガラスは美しい。
絵付けされたガラスも美しい。
ひんやりとした素材の冷たさと同時に、丁寧に作られた作品の温もりを感じるのが、私がガラス工芸に惹かれる理由なのかも知れません。
デザイナーとしての作品は、陶器に留まらず。
何と段ボールでできた花器!
お茶室にしっくり馴染んでいたのが可愛くて印象的でした。
段ボールと畳の色って、そう言えば相性が良いのかも 笑
また、黒と生成りの色合いが絶妙なバランスのホテイアオイ(ウォーターヒヤシンス)編みのバスケット。
こういうの欲しいと思ったら、IKEAとのコラボレーション商品でした。
そう聞くと更に素敵に見えてくる不思議 笑
アートって、思い立った時に会いに行くのが正解なのかも知れないなあ。
今日の気分にぴったりだったエキシビションを後にしながら、そう思ったのでした。
こちらの会期、12/9までです。
まだの方はお早めに。
日本・スウェーデン外交関係樹立150周年 企画展
インゲヤード・ローマン展